「プロテスト・ソング」という名の読む音楽、聴くイズム・または聞く文学、詠むリズム。
01. PHASE
02. 荒野
03. ロックンロール
04. No Way
05. 戦争がおきた
06. Hybrid
07. チアノーゼ
08. SAVANNA
09. ハミングバード
10. Fine
11. TEXAS (やけのはらバージョン)
2011年のアナログフィッシュ、10月10日に行われる自身初の日比谷野音ワンマン・ライブ「東京サバンナ」に向けて待望の新アルバムです。
個人的である事こそが極めてポリティカルな事であるのだ、と。日常生活で感じる現代社会への違和感向けての問題提起がなされた、これら「プロテスト・ソングス」。
アルバムの冒頭(M-1) 、5月に発売されて好評を博した、先行楽曲『PHASE』でも歌われる印象的なリフレイン、「失う用意はある?それともほうっておく勇気はあるのかい」。新自由主義下での経済活動の矛盾、綻びへはもとより、とりわけ震災以降、原子力発電所の問題が噴出した時勢で、一撃必殺のこのラインは多くの共感を得ました。
一方、サウンド面ではプロデューサーに吉田仁(サロンミュージック) を迎え入れ、「よりシンプルに、よりシャープに、よりタイトに」の新譜三原則を旗印に、3ピースならではの空間を生かす事に成功。メンバーの最近の志向であるブルックリン界隈のムードに意匠を凝らした、全体的に整理されながらも、細部に凝ったサウンドは空間設定も独特です。各々の音を研ぎ澄まし、よりエレクトリックな音処理が演奏やコーラスに施されるようになる等、アンサンブルの高度化とアレンジでの複雑化を提示。つまり、言葉の強さだけではなくサウンドにも豊かな音楽的表現が結集されて、言葉と音との有機的相乗効果がより明確となっています。ライブでも印象的なコーラス・ワークを初め演奏面は3人で完結した録音作業ですが、アルバムのラストを飾るのはレーベル・メイト、やけのはらによる『TEXAS』のリミックスです。目を背ける事の出来ない現実に真っ向から挑んだ「プロテスト・ソングス」を優しく締めくくるように、前述のブルックリン勢を思わせるソフトでサイケデリックな音像が心地良い余韻を残します。
まるで、震災後の世の中を予言していたかのようなメッセージで世の中とコミットし始めた彼ら。繊細な観察眼で捉えた力強いリリックを淡々とした口調でありながらも饒舌に語るように。現代の荒野を歩くように。
Profile
佐々木健太郎(Vo.B.詞/曲)、下岡晃(Vo.G.詞/曲)、斉藤州一郎(Dr.)からなるツインボーカル
/3ピースバンド。1999年長野県喬木村にて佐々木、下岡の2人で結成。上京後、斉藤と出会
い3ピースバンドに。
2人のボーカル/コンポーザーによる楽曲の圧倒的なヴァリエーション、ゆるいキャラクター
とは対照的な緊張感と爆発力満載のライブパフォーマンスは他のバンドのそれとは一線を画す。
2008年3月ドラムが病気療養のため脱退。しかしサポートドラム、キーボードを迎えて精力
的にライブ活動を行い、2009年10月にはバンド結成10周年記念イベントを新木場スタジオコー
ストにて開催し大成功を収める。そして同ステージにてオリジナルドラムの斉藤がバンドに
復帰、磐石の再スタートを切った。
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